理事長が自腹で支払うことは避けるべき理由
少額であるならば、理事長は自腹(ポケットマネー)で支払うこともやむなしという理事会運営になっていませんか。自腹の心掛けは理解できますが、手弁当で支払うことは行わない方がよいです。どうしてもという場合のみ「立て替え」という手段を用いるべきです。
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理事長が自腹で支払う?
理事会の資料や急ぎの掲示物の印刷物を作成する理事長もおられることでしょう。少額であるならば、管理組合からの支払いではなく、自腹でもよいと考える理事長もおられることでしょう。
理事長の自腹で支払うことは、せっかくの行為に水を差すよう申し訳ありませんが、金額にかわらずに行わない方がよいです。
歴代の理事長が行っていた慣習かどうかは不明ですが、なぜ自腹払いは行わない方がよいのかその理由を綴ります。
自分や家族のため
一度、自腹で支払ってしまうと、次も自腹で支払えばよいと考えてしまいます。同居している家族にも迷惑となります。
よかれと思って支払っていることが、よくない習慣を続けることになります。初めは少額だったとしても、積もり積もって大きな金額になってしまいます。
次期理事長のため
永久に同じ人が理事長を続けるというわけではありません。自腹で支払うことに抵抗のある方が理事長になる可能性もあります。
誰が理事長になっても、管理組合の運営が継続できるように構築することも理事長としての役割だと思います。
次期理事長に引き継ぐ場合でも、誤解を与えるような行為は慎むべきだと思います。
管理組合のため
全ての区分所有者から疑問が起こらないような管理組合の運営であるべきです。金銭に関しては、トラブルになりがちです。
管理組合のよい運営のためにも、理事長が自腹で支払うことはやめた方がよいでしょう。必要があって支払う経費ですから、管理組合の会計として支払うべきです。
管理会社のため
理事長の自腹が発生していることを管理会社が容認しているのであれば、管理会社との付き合い方も考えた方がよいかもしれません。
理事長の自腹が発生するということは、管理組合にとって必要不可欠な購入品であると思います。
正規のルートであれば、管理会社を通して購入するが普通です。その正規ルートが守られない理由があるのです。管理会社の購買システムが機能していないと思われます。
よい管理会社になるように、自腹発生の件を伝えて善処させましょう。
運営体制の確立を
理事長が自腹で支払わなくてもよいような段取りで管理組合の運営を進めていくべきです。しかし、一時的な「立て替え」が発生することもやむを得ない行為かと思います。
「立て替え」が発生した場合は、どのように精算をするべきなのかと「立て替え」の限度額をあらかじめ決めておくとよいのではないでしょうか。
また、理事長の裁量で使える金額も決めておくとよいでしょう。
おわりに
少額であるならば、理事長は自腹(ポケットマネー)で支払うこともやむなしという理事会運営になっている背景には、管理組合への負担を避けていることと必要な品物を購入するプロセスが欠如しているからではないでしょうか。
従来から理事長の自腹が慣行している管理組合は、体制を改めた方が今後の管理組合運営のためです。
同様に、管理人が必要としている物品も管理人の自腹となっている場合もあります。管理会社として、管理に必要な物は会社で与えるべきであると思います。
やむなく「立て替え」を行うことは皆無ではありませんが、立て替えを行った後はスムーズな支払いが行える仕組みを構築することもよいマンション管理となるでしょうね。
立て替えたことが分かる証明となる「領収書の類」は必ず貰って保管しておかなければ透明な支払いにはなりませんから注意してください。
ちなみに、「パソコンを買い替えたいのきっかけは壊れただと!」で綴ったように、ノートパソコン購入時に立て替えたことがあります。
管理会社任せだと、どんなパソコンを購入するのか分かったものではありませんでした。案の定、管理人は今までと同様にノートパソコンを希望していたのに、管理会社の担当者は安いからとデスクトップのパソコンで見積もっていました。
理事長権限で、購入することのできる予算があったので、即対応することができました。もちろん、後日理事会にて報告と承認を行いましたけれどね。
自腹は避けるべき理由
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